「負の時間?なんぢゃそれわ?」
「カンタンに言うと、時間が未来から過去へ、逆流する事だぴょん。
ちゃがま号は3000年くらい時間をさかのぼったけど、船内も同じ
だけ時間を溯ってしまったら、みんな一瞬で消滅してしまうぴょん!
船内時間は元の火星基地と同じになるように、はなぴょんが強力な
イメージでコントロールしていたぴょん」
「おお・・・でわ、今のランちゃんのイメージで、船内時間も逆流を
始めてしもうたと言うんか!?」
話している間にも、船内のみんなはドンドン若返っていきます。
「うおお!ワシ、すっかりピヨちゃんになってしもうちょる!」
「ねえ、ぽぽり~ん、やどらんおなかすいたヨ~・・・
アレ?
ちがうちがう!ボク、何が言いたかったんだっけ???」
やどらんは急激な幼児化で、ふだんの思考が維持できなく
なってしまったようです。
潤子ちゃんも、すでに5、6才くらいになってしまっています。
「タイヘンだよ!ランちゃん、もうスッカリあかちゃんだよう。
このままじゃ、あと10分くらいで消滅しちゃいそうだヨ!」
「ア~ン、ア~ン、ゴメン、チャイ~」
姿はあかちゃんでも、大人の思考が残っているらしいランちゃん
は、ひっしで謝ろうとしているようです。
「イメージで時間旅行ができるくらいぢゃけえ、負の時間も
イメージで止めることはできんのか?」
「イメージする行動自体、今は負の時間の支配下にあるぴょん。」
ツボミ化しながらも、はなぴょんは努めて冷静に考え続けます。
「潤子ちゃんの服は、本人といっしょに小さくなってるぴょん。これは
さいしょ、潤子ちゃんが『カラダにピッタリな服』とイメージしたから
だぴょん・・・でも、ぽぽりんの服は、もとのままだぴょん!これは?
ああ、考えるんだぴょん。みんなを、消滅させてはいけないぴょん!」
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